未然に防ぐ予防歯科

歯の病気にならないようにする予防歯科

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歯科医院というと、これまでは虫歯や歯周病になり治療を受けるために通うところというイメージがあったかもしれません。
しかし、一番大切なのは、歯の病気にならないように予防すること。
歯科医院は、今や治療するところから予防するところへと変化しているのです。虫歯や歯周病を引き起こしているのは、歯垢です。
食事をしているとかならず歯垢ができますが、歯垢さえきれいに取り除くことができれば、歯の病気を防ぐことができます。
しかし、歯垢はどれだけ毎日の歯磨きをていねいに行なっても、完全に取り除くことはできないのです。そこで、歯科医院での定期的な予防処置をおすすめします。
当院では、専用の道具を用いて歯垢や歯石を取り除くだけでなく、虫歯になりやすい歯並びや口内環境、生活習慣のアドバイスも行います。
患者様一人一人に合わせた歯磨き指導によって、毎日のセルフケアのお手伝いもさせていただきます。

世界水準の診療

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当院で予防歯科に関わるスタッフは、常に新しい技術や知識を学ぶ姿勢を持ち続けています。
そのために、予防歯科の先進国スウェーデンのイエテボリ大学歯周病科の研修にも積極的に参加しています。
虫歯で歯を削ってしまうと、少なからず歯の寿命を縮めることになります。
治療ではなく、予防を心がけることが、大切な歯をずっと使い続けるために必要なことです。大人が歯を失う原因として、最も多いのが歯周病です。
この病気がおそろしいのは、歯の問題だけにとどまらず、心筋梗塞や糖尿病を引き起こす原因にもなるからです。
いつもお口の健康状態をチェックする習慣を持つことは、からだ全体の健康維持につながります。
当院では、3ヵ月から4ヵ月に1回の定期検診をおすすめしています。

ブラッシング指導

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歯磨きは、毎日かならず行うものですが、磨き方によって汚れの落ち方はかなり違います。
人それぞれ磨き方にクセがあるので、しっかり時間をかけて磨いていても、いつも同じ部分に歯垢が残ってしまうということはよくあることです。磨き残した歯垢は虫歯や歯周病の原因となります。
歯の病気になってしまうと、治療のために時間も費用もかかるので、ぜひクセを直して正しいブラッシングを身につけてください。
当院では、予防歯科のスペシャリストである歯科衛生士を担当制にしています。
かみ合わせや年齢なども考慮し、患者様一人一人に合わせて適したブラッシング指導を行います。

歯石を取り除くスケーリング

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スケーリングとは、歯垢や歯石を取り除く方法です。
歯と歯ぐきの境目には歯垢が残りやすく、放置しているとやがて石のように硬い歯石となってしまいます。
こうなってしまうと、歯ブラシでは取り除くことができません。
歯科医院では、歯科医師や歯科衛生士が、専用の道具「スケーラー」を使って、歯垢や歯石をていねいに取り除いていきます。

歯周病予防と治療の基本

スケーリングを定期的に行うことが大切な理由は、歯周病と関係があります。
歯周病は炎症によって歯の根の部分から歯周組織が破壊され、やがて歯が抜け落ちてしまう病気です。
炎症を起こしているのは歯周病菌ですが、この細菌は歯垢や歯石にひそんでいます。
歯垢と歯石をていねいに取り除くことは、歯周病予防と治療の基本であり、とても重要な処置なのです。

歯ぐきが腫れていると出血する

歯科医院でスケーリングを受けると、出血することがあります。
これは歯ぐきに炎症が起きているからです。
炎症がおきていると歯磨きの刺激でも出血してしまいます。
歯石をきれいに取り除くことによって、歯ぐきの炎症は改善され、出血しなくなっていくので心配する必要はありません。

歯石になりやすい部分をこまめにチェック

食事をする限り、誰のお口の中にも歯石はかならず付いてしまいます。
歯石は、歯垢と唾液の成分がくっついてできるので、唾液腺に近い下の前歯の裏側、上の奥歯の外側につきやすくなっています。
歯垢の段階でしっかりと落とすことを心がけてください。

PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)

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歯周病や虫歯の予防に役立つこととして、最近はPMTCという方法が注目されています。
PMTCとは、Professional Mechanical Tooth Cleaning、つまりプロが専用の道具を使って歯のクリーニングをするという方法です。
PMTCはこんな方におすすめです

  • 毎日の歯磨きでの磨き残しをきれいにしたい人
  • 痛みや腫れはないけれど、口の中をきれいにしたい人
  • 歯周病の治療が終わり予防したい人
  • 歯列矯正を行なっている人
  • ブリッジや被せ物をしている人

PMTCの目的は、毎日の歯磨きで取り除けなかった汚れをきれいにクリーニングすることです。
虫歯や歯周病の治療とは違い、痛みもほとんどなく心地よい刺激の範囲で行われます。

PMTCの流れ

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1.歯垢のチェック

歯垢だけを着色させる薬剤を歯の表面に塗っていき、歯垢がどの部分に残っているかを確認します。この段階で、歯磨きのクセがわかります。

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2.研磨剤

歯の表面に、クリーニング専用の研磨剤を塗ります。

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3.歯と歯の間をクリーニング

プラスチックのチップやデンタルフロスを使い、歯と歯の間をきれいにクリーニングしていきます。

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4.歯の表面のクリーニング

歯ぐきを傷つけないように、ていねいにブラッシングしていきます。歯と歯ぐきの境目は、やわらかいラバーカップを使って磨きます。

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5.フッ素塗布

歯の強くし、虫歯や歯周病になりにくくするフッ素を使って表面をコーティングします。

【バイオフィルム感染症】

細菌が自分の周りに「バイオフィルム」と呼ばれるバリアーを作る病気をバイオフィルム感染症といいます。バイオフィルム感染症になると、免疫力の低下を招きます。ですが、PMTCを受けることでこのバリアーが破壊され、体の免疫力が向上します。細菌がバイオフィルムを形成するのにかかる期間は3ヶ月といわれているため、3ヶ月おきのPMTCをおすすめします。

キシリトールの効果について

キシリトールは虫歯を作る酸を抑制する働きを持ち、またその甘さから唾液を分泌させ虫歯予防に効果的です。フッ素と似ていますが、フッ素が再石灰化など歯への働きかけが主な作用であるのに対し、キシリトールが働きかけるのは歯垢。また、唾液の分泌によって歯の再石灰化を促すところに違いがあります。ご希望の方には唾液検査を行っております。

唾液検査について

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1.唾液の役割

唾液は病気を引き起こす細菌等の有害なものを減らし体内への侵入を防ぎ
お口の中に残っている食べカス等を同じところに停滞しないように洗い流し
酸性から食前の中性に戻す働き(緩衝能)がある為虫歯予防にも役立ちます。

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2.唾液検査でわかること

虫歯菌、酸性度、緩衝能の項目から歯の健康状態がわかります。
白血球、たんぱく質の項目から歯茎の健康状態がわかります。
アンモニアの項目からお口の清潔度がわかります。

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3.当院の唾液検査は3ステップ

1.少量の水でお口全体を10秒間軽くゆすぎ紙コップに吐き出してください。
2.測定時間は5分間。
3.その場で測定結果をお渡しします。
当院では唾液検査の結果をもとに普段の食事習慣やオーラルケアに関するアドバイスを行っています。一緒に歯とお口の健康を考えていきましょう。

唾液検査の料金表

検査内容料金
唾液検査1500円

※価格は税抜表記です。

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