セレックについて

患者のAさんは歯が欠けてしまい来院しました。

その歯は金属の詰め物をしているのですが何度も虫歯になって欠けてしまい、そのたびにやりかえています。

 

なぜ虫歯になってしまうのか。

そこでスタッフから原因の一つに詰め物が考えられると聞きました。

何故保険の詰め物はリスクが高いのでしょうか。

まずは詰め物の種類を決めるまでのやりとりを見てみましょう。

 

スタッフ
Aさんこんにちは。先生が来るまでの間、私が詰め物の種類についてのお話しをいたします。

何か気になっていることはありますか?

A患者
今回治療をする歯ですが、今までに2回詰め物のやりかえをしています。

治療をしても数年で虫歯になってしまうのはどうしてですか?

スタッフ
金属の詰め物は元々6年ほどでやりかえた方が良いという論文が出ています。

理由は歯と詰め物の間に隙間ができやすいからなのです。

A患者
どうして隙間ができてしまうのですか?
スタッフ
歯と詰め物は硬さが異なるのでその境で欠けてしまったりするからです。

また歯には自分の体重と同じ力がかかるので、詰め物が変形してしまったりするのです。

A患者
なるほど。

だからやりかえになってしまうのですね。

スタッフ
はい。

他にも金属のさびで接着剤が劣化してはがれていくので、金属の詰め物と歯の間に隙間ができてしまいそこから虫歯になってしまうことがあります。

金属は微弱な電気をおびているので、軽い細菌や歯垢がつきやすいのです。

そのため詰め物周辺はフロスや歯間ブラシなどの補助清掃品などの使用を行う必要があるのです。

定期検診では不良の物があれば交換する必要もあります。

その都度歯を調整することになってしまうのです。


A患者
前の詰め物が取れた時は、中が黒く虫歯になっていました。

スタッフ
大きい虫歯をとると神経に近くなります。

神経に近くなると歯に痛みが出たりすることもあります。

Aさんは神経の処置までしなくてもすんでいますが、虫歯が進行すると神経をとる処置が必要になってくることがあります。

神経をとると歯はもろくなっていきます。

噛み合わせる力によって歯が折れやすくなるので、神経は出来れば残しておきたいのです。


A患者
金属の詰め物は保険が適用されるので経済的だけれども、虫歯になるリスクが高いのですね。

金属以外の詰め物ではどのような種類の詰め物がありますか?

スタッフ
金属以外の詰め物の一つとしてセラミックの詰め物があります。

A患者
セラミックとはどういう素材ですか?

スタッフ
お皿や花瓶などの陶器をイメージしていただくとわかりやすいです。

水を吸いにくく、劣化しにくい素材なので変色を防ぐことができます。

また表面が細かくプラーク(歯垢)がつきにくいことが良い点です。

またセラミックはご自身の歯(天然歯)に近い白さで作ることができます。

当院ではセラミックを使う治療の中でセレックシステムを導入しております。


A患者
セレックシステムとはなんですか?

スタッフ
セレックシステム、略してセレックとは、コンピューター制御によって歯の修復物を設計・制作するシステムです。

実際のこのシステムで作製した詰め物の写真を用意したのでご覧になってください。

 

cerec-img

 

スタッフ
セレックでは、レーザー等の光で形状を読み取るので、迅速かつ精度の高い詰め物や被せ物を作ることが出来るんですよ。

金額も比較的安価です。


A患者
白い詰め物はきれいですね。

これならば今回はセレックでお願いしようと思います。


スタッフ
かしこまりました。

こうしてAさんは金属の詰め物を外してセレックの処置を行うことになりました。

ここからは先生とのやりとりを見てみましょう。

 

セット日 処置前

 

先生
Aさんこんにちは!

本日出来上がってきましたのでこれから合わせていきます。

お変わりありませんでしたか?しみたり、痛みが出たりしませんでしたか?


A患者
はい。大丈夫でした。

先生
それではよろしくお願いします。

 

セット日 処置後

 

先生
Aさん綺麗に入りました。いかがですか?

A患者
とっても良いですね。金属から白いものに変えると印象も違って見えますね。

とても満足しています。

先生
適合も問題はありません。

安心してお食事をしてみてください。

せっかく虫歯の治療をしたので、細菌や歯周病によるリスクを回避したいですよね。

今回は白い詰め物にしてよかったと思います。

 

他のものも順次白くしていきたいとAさんはお話しされています。

皆様もぜひご検討ください。

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