
本来の歯に近くなる審美歯科治療

これらは、見た目だけでなく、金属アレルギーを防ぐという点でもメリットの大きい治療です。
日本では、予備軍も含めると、12人に1人は金属アレルギーだといわれています。
実は、保険で虫歯の治療として詰め物や被せ物を使った治療を受けると、金属アレルギーのリスクがあることをご存じですか?
保険治療では、詰め物や被せ物に金属を使用することがほとんどです。
こうした金属にはアレルギーの原因になる成分が含まれていることがあります。
ですから、金属アレルギーのリスクを減らすためには審美治療で使用する、セラミックやプラスチックがおすすめです。
金属イオンが影響し、歯から全身へもたらすアレルギー

金属には、異なる成分が含まれた金属同士が接触したときに電気が発生するという性質があります。
その際に電気とともに金属イオンが溶け出し、唾液を介して血液中に流れこむのです。
血液の中に入った金属イオンはからだ中に運ばれていき、皮膚や粘膜のたんぱく質と結合して、本来存在するはずのないたんぱく質が出来上がります。
人間のからだには、他の物質が入り込んできたときに、からだを守ってくれる免疫細胞があります。
この細胞は、金属イオンと結びついてできたたんぱく質を敵とみなして攻撃し、結果アレルギー反応がおきてしまうのです。
金属アレルギーを発症すると、金属の当たる部分が赤くなったり、全身に湿疹ができたりします。
肩こりや頭痛、関節痛として症状が現れることもあり、一見虫歯治療と関係がないように感じるかもしれませんが、金属アレルギーになっている可能性があるので注意が必要です。
金属アレルギーの予防

場合によっては一生金属アレルギーを抱えたまま生活しなければならないこともあるのです。
最初は金属アレルギーになっていなくても、少しずつ金属イオンが体内に溜まっていき、やがて金属アレルギーになってしまうこともあります。
このアレルギーを治療するためには、原因となっている物質、つまり金属の詰め物や被せ物を別の素材に交換することが有効です。
今まで金属アレルギーの反応が無かった方でも、やがてアレルギーを発症する可能性もあるので、一度アレルギー検査を受けてみることをおすすめします。
保険診療と自費診療の違い
日本では保険制度が整っているので、すべての人が安い値段で病気の治療を受けることができます。
メリットの多い制度である反面、保険が適用される治療には制約があるので、必要最低限の治療しか受けられない場合もあります。
ここでは、歯科治療における、保険診療と自費診療のメリット・デメリットをご紹介します。
保険診療 | 自費診療 | |
---|---|---|
概要 | 低価格で誰もが平等に歯の治療を受けられる。 治療の目的はあくまでも「噛めるようにする」こと。 | 治療費をすべて自己負担しなければならないが、見た目や長期的な益を考えて優れた治療法を選択できる。 |
メリット | 治療費が安価で、病気は治る | 再治療の可能性が少ない。 見た目に美しい素材を選択できる。 |
デメリット | 使用する素材が限られており、金属アレルギーの心配がある。 素材によっては劣化しやすく、再治療の可能性が高くなる。 | 治療費が高い。 |
治療例 | 銀歯、歯科用プラスチック | セラミックを用いた治療 |
審美治療の種類や使用する素材
金属を一切使わない審美治療では、セラミックを中心に次のような素材を使います。
オールセラミック

天然の歯よりも硬いので、隣の歯や対合する歯を傷つける恐れがありますが、金属アレルギーの心配が全くありません。
ハイブリッドインレー

白さや経年による変色という面ではオールセラミックスには及びませんが、セラミックスよりもやわらかいので天然の歯を傷めにくいというメリットがあります。
ラミネートべニア

自然な白さを実現出来るだけでなく、歯の形を整えることが可能なので、すきっ歯の改善にも役立ちます。

よりスピーディーな治療を可能にしたセレックシステム

ですから、1箇所の治療で1週間以上かかることも少なくありませんでした。セレックとは、コンピューターを使って修復物を設計・制作するシステムです。
歯型を取る必要がなく、早ければ歯を削った当日に修復物を装着することが可能です。
治療速度がスピーディーになるだけでなく、セレックシステムでは企画生産された高品質セラミックブロックを使用するので治療費を抑えることができ耐久性にも優れています。